徒然なるまま

日記というか、雑記帳というか、そんな感じで色々書く

アニメと雑学 第6回:ウマ娘とリアル競走馬「異次元の逃亡者・サイレンススズカ」

ウマ娘が遂にリリースされてそろそろ一ヶ月が過ぎようとしているが、3月のセールスが71.85億で先月比425.8%とかいう数値がでたらしくて目が飛び出た、と思ったら1ヶ月待たずに100億超えたらしい、もう笑うしかねぇ。

ウマ娘は開発当初から割と気になってたタイトルではある。まあ、初期PVには出ていて今はいないキャラが個人的に大本命だったのでプレイはしていないのだが。

そこら辺の話は置いておいて、モデルは実在した競走馬って事で実際の競走馬の歴史も合わせて見て行くと何倍も楽しめるんじゃないかと思っている。
特に、往年の名馬たちの歴史は調べるだけでも十分に面白い。
そんな中で今回は、ウマ娘アニメ第1期でスペシャルウィークと共にヒロインを勤めた「サイレンススズカ」について。

 

アニメでも逃げのレーススタイルで勝利を納めていたサイレンススズカ、モデルの競走馬のサイレンススズカも大逃げのスタイルが非常に特徴的な馬だった。

YouTubeを漁れば、サイレンススズカのレースの映像が出てくる。
正直、アニメで現実には有り得ないだろうとも思える描き方をされてたりするが、あれらの描写は誇張無しで実際のレースもあんな感じなのだ。あるレースでは2着に11馬身差をつけて勝っているが見たときは驚きの余り笑いが止まらなかった。

 

そして、サイレンススズカといえばかの「沈黙の日曜日」として有名な1998年の第118回天皇賞秋である。11月1日東京11R1枠1番1番人気という1並びのレースで関係者が「最高の出来」と口を揃えるほど好調であったという。
レースはスタートから飛び出したサイレンススズカが大きく差を広げて、1000mを通過した時点(天皇賞秋のコースは2000m)で二番手のサイレントハンターには10馬身近い差がついており、その後ろも7~8馬身近く開いていてカメラをいっぱいにひかないと出走馬全頭が映らないほどの大逃げであり圧倒的なリードをつけていた。しかし、大欅を通過したところで唐突に歩調が乱れペースが落ちていく。

競走中止後の診断結果は「左前脚手根骨粉砕骨折発症・予後不良」、安楽死の措置が取られた。しかし、これ程の大怪我ながらも3本の脚で踏ん張り鞍上の武豊騎手を落とさず後から来る馬群を避けつつ安全な場所に運んでいった。だが、この踏ん張ったことにより故障部分をさらに悪化、踏ん張らずに転がっていれば助かった可能性もあったがその場合鞍上の騎手が危なかった。
のちに武豊は「なかなかいない。あのトップスピードで、あれだけの骨折をして転倒しない馬は。僕を守ってくれたのかなと思いましたね。」と語っている。

アニメでは、スペがスズカに駆け寄った際にトレーナーが左足をつけない様に指示しているが、復活の可能性に信憑性を持たせる描写だと思っている。

アニメでは第11話で天皇賞秋の悲劇から1年1ヶ月後にレースに復帰しているが、アニメの放映された2018年は沈黙の日曜日から20年目の節目の年だった。アニメという形ではあるが永遠に叶わぬ夢であったサイレンススズカの復活はなされた。

 

競走馬の歴史を調べた後にみてみると、本当にモデルの競走馬に対してリスペクトがすごいと改めて思う。

さて、今回は「最速の機能美/異次元の逃亡者・サイレンススズカ」について書いてみた。

次回は1期ヒロイン、スペシャルウィークについて書こうと思う。

 

 

 

追記

騎手を務めた武豊は後のインタビューなどで
「サイレンスに関しては、『この馬は現時点では世界一だ』という自信があった。あの馬には、普通では考えられない結果を出す力があったんですよ。」
「(競争中止した天皇賞では)大レコードで、10馬身以上のぶっちぎりで勝っていたと思います」
アメリカへ行ったらどうだったんだろう、ドバイWCに出たら誰もついて来られないんじゃないか、とか。種牡馬としても、日本の競馬史を変える可能性があった」
と述べている。

また「全盛期のナリタブライアントウカイテイオーが出てきても負けないか」と尋ねられた際は「と、思いますよ」と即答。